大井川鐡道旅2018① ~SLに乗り、沿線を観光する~
こんにちは。
今回は久々に旅行記です。
かなり前の話ですが、2018年3月に行った大井川鐡道旅行の記事を書いていきます。
※記事中に出てくる情報は全て2018年当時のものですのでご了承ください。
目次
新金谷駅「プラザロコ」を見物
2018年3月14日、東海道線などを乗り継いで大井川鐡道の拠点、新金谷駅にやってきました。
今回の旅行は一泊二日で、初日は本線沿線、二日目は井川線沿線を巡る旅になります。
まずは新金谷駅に併設の「プラザロコ」というミュージアムを見物します。
プラザロコの中にあるロコミュージアム。
かつて使われていたSLなどの車両が展示されています。
SLいずもはその名の通りかつて出雲の一畑軽便鉄道(現一畑電鉄)で活躍していました。その後一畑電鉄が電化されると、石川県七尾にあるセメント工場に譲渡され活躍。大井川鐡道にやってきたのは1977年で、1989年まで動態保存機として活躍したそうです。
奥のスロフは井川線で活躍した客車。赤とクリーム色の塗装は、現在の井川線と変わっていませんね。
スロフの奥には旧駅舎があり、駅名看板には「福用駅」とあります。福用駅は大井川本線に現存する駅ですが、その旧駅舎を再現したもののようです。
しばらく見学したのち、駅弁を購入して駅に向かいました。
売店はかなりおみやげ物などが充実していた記憶があります。私のように旅のはじめにお弁当を買うも良し、帰りにお土産を買うも良し、といった感じです。
SLかわね路号に乗車
さて、大井川鐡道といえばSL。私もさっそくSLに乗車します。
新金谷駅にはSLの折り返しや整備をする設備が併設しており、出発前のSLが準備を行っているのを見ることができました。
C11はこれからかわね路を牽引する車両で、準備が行われています。隣のE31形は西武鉄道から譲渡された車両で、SL列車の補機や、イベント列車の牽引用として使われているようです。
列車の入れ替えが行われ、ホームに列車が据え付けられました。
実際にはまず電気機関車が客車を押す形で入線し、そのあとからSLが先頭に連結される、という流れでした。
最後尾には、いかにも古そうな電気機関車が連結されています。1949年に製造されたそうです。
SLかわね路号は、ある程度編成が長いときは蒸気機関車だけの力ではなく、この電気機関車の後押しを受けて走ります。このときはおそらく最長クラスの7両編成だったようです。
また、場合によっては電気機関車が先頭となって「ELかわね路号」として走ることもあるようです。それもそれで貴重なので見てみたいですね。
さて、私の乗車したかわね路1号は11:52に新金谷を発車。大井川に沿って北上します。
車内はボックスシートが並んでおり、天井には扇風機も数多くついていて、往年の雰囲気をそのまま残しているようです。(私がものごころついた頃にはこういった旧型客車の普通列車はとっくになくなっていましたが…)
この時はまだ春休みには入るか入らないかという時期で、あまり車内は混んでいませんでした。私の座ったボックスシートにはほかに誰も座って来ず、気楽な旅が出来ました。
車内では先ほど購入した茶めし弁当を頂きました。お茶の風味がついたご飯で美味しかったです。
さて、なんでか分からないのですが道中の沿線の景色などの写真がほとんど残っておらず、あっという間に下車のシーンに飛んでしまいます。
途中には有名な写真撮影スポットである大井川第一橋梁などがあったと思います。なんで何も撮ってなかったんだろう…
塩郷の吊橋、恋金橋を渡る
さて、SLかわね路号は1時間弱で二つ目の停車駅、下泉に到着しました。SLは千頭が終点ですが、私はこの途中駅で降ります。
木造のレトロな駅舎。大井川本線にはこういう雰囲気の駅がたくさんあるようです。
塩郷に到着。ホームの目の前には大井川の広大な河原が広がっています。
ここまで乗車した車両は元南海の21000系でした。南海高野線で特急の代走を務めることもあったらしく、古いながらも転換クロスシートで快適な座席です。
そして塩郷に来た目的はこちら。
少し分かりづらいですが、観光スポットとしても有名なホームから見える吊橋、恋金橋です。あれを渡ってみようと思います。
実際に渡ってみるとこんな感じです。高所はかなり平気な方なのですが、足場が狭いのとかなり揺れるので結構な恐怖でした。
橋の上からは鉄道と大井川、山が一気に望めて絶景です。今回はしませんでしたが、真上からSLを見るのも面白そうです。
見ての通り川幅が非常に広く、橋は全長220mあるそうです。
吊橋のスリルと広大な景色を満喫しました。
列車を撮影してみる
さて、ここから地名駅方面に少し歩き、外から列車を撮影してみることにしました。
あまり場所の詳細は覚えていませんが、線路と並行する国道77号線から撮影したようです。
こちらは元近鉄16000系の上り普通列車。あまり定番撮影スポットではないと思いますが、恋金橋と塩郷ダム、そして奥には南アルプス(?)がそびえていて、なかなか大井川鐡道らしい場所ではないかと思います。
続いて同じ場所からSLかわね路号。オレンジの近鉄16000系は目立ってアクセントになりましたが、SLは全体的に色が暗いのであまり目立ちませんね。
下り勾配のため煙もなく、あまりSL向きの場所ではなかったかもしれません。
駅めぐり・宿泊地へ
さて、まだ時間があるので少し駅めぐりをしてから宿に向かいます。
まずは先ほどの撮影ポイントから地名駅へと歩きます。
地名駅の手前にはこんなものがあります。
茶畑の真ん中にドッシリと存在する、「日本一短いトンネル」。頭には草が生えていてなんだかシュールな見た目です。
かつてこの真上に、物資を運ぶ索道(いわゆるロープウェイ)が通っていて、そこから物が落ちて線路を支障するのを防いでいたようです。
今ではその役割は終えオブジェと化していますが、名物として残っていくと思います。
すぐそばには地名駅があります。
地名駅のホームからも日本一短いトンネルが見えます。
ちょうどポイントの真上に設けられているため、豪雪地帯で見られるポイント保護用のシェルターのようにも見えます。勿論ここは豪雪地帯ではないのでそのような役目はないと思います。
ここもとても雰囲気のある木造駅舎です。このような駅が多すぎてこれが普通のような感覚になってきました。
現在は無人駅ですが、駅員さんがいた頃の窓口の様子がそのまま残っています。
…と思ったら、1970年に無人化されたのち一時は窓口がふさがれるなどしたものの、映画やドラマの撮影誘致のため2005年に当時の姿に復元されたそうです。
観光客としては当時の雰囲気を感じられて面白いですね。
さて、再び下り列車に乗車し、今度は宿泊地に向かいます。
列車はさっき田野口まで乗車した列車の折り返しだったようで、今日一日乗車した普通列車はすべて16000系でした。
ホテル最寄駅の川根温泉笹間渡に到着。
宿泊したのは、先ほどSLで言及した大井川第一橋梁にほど近い川根温泉ホテル。
部屋から大井川第一橋梁が見え、とても綺麗で温泉にも入ることができ非常に快適なホテルでした。
こんな感じで初日は終了です。
二日目はさらなる奥地、井川線沿線をめぐります。
次回に続きます。
それでは。